それでいいんです

笑っている様に見えて笑えてない。

嬉しそうに見えてそうじゃない。

お前はいつも辛そう。

親が友達が職場が人がって。

一瞬笑うけど人の話をし出すと辛そう

心が痛そう。

そう貴方は言った。

周りの人が幸せならそれで幸せだと思ってた

自分の痛みや心なんて

見てみないふり出来た。それで良かった。

でも貴方は

自分自身を幸せにするだけでも

一生かかって出来るか出来ないかやろ

って言った。

私は幸せになりたいから

周りの人の幸せばかりを願ってた

でも貴方は逆だと言った

私が幸せじゃないと周りは幸せじゃない

先に自分の幸せを望むことは

わがままだと思っていた。

大切な人たちが辛そうなのに

自分が幸せになろうとすることは

自分だけが良ければいいのかって

そんな風に自分で自分を責めてた

貴方はいつも

私が幸せじゃないとダメだと言った

自分が幸せになることを考えろと言った。

それが出来た時

隣にいる人とかが幸せになるんやろ？

って言った。

その時隣にいるのが

他の誰でもない貴方であればいいと

ふとそんな風に思った。

他の誰でもない貴方が

私が心から笑った顔を見た時

幸せだと言ってくれますか？

いつものように優しく笑いながら

頭を撫でてくれますか？

貴方を幸せにする方法が

私が幸せになることだとするならば

全力でそこへ向かいたいと思う

少しずつ私の中に

あの頃と同じようで

また違う感覚が戻ってくる

好きって気持ちとはまた違う

ドキドキともまた違う

恋焦がれるような

そんな花火みたいなモノでもない

ゆっくりと優しく揺れて

ロウソクのようなモノ

これが何なのか

今ではどうでもいいこと。

あの頃はこれに愛という名を付けて

自分だけで抱えて満足してた

きっと大事なものはそれじゃない

名札でもなく言葉でもない

心で”感じる”温もりが大切

好きって言葉も

記念日のメールも

愛してるって言葉も要らない

言葉なんて容易いモノで

塗り固められた偽物よりも

ただそこに貴方が居てくれたら

健康で笑っててくれたら

それだけでいい

それだけでいいんです。